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会社員の新築アパート投資を勧めない理由

新築アパート投資、やってみたいけど本当に稼げるか不安だという方も多いのではないでしょうか。

私が不動産投資を始めたのは、会社員を10年程経験して1000万円くらいの貯金が溜まってきた頃でした。今頃貯金をしててもお金は増えないし将来の為に何かに投資してみようかな、と思ったのがきっかけです。

 

私が購入したのは2018年、スルガ銀行とグルになり融資資料を改善していたことが発覚したROBOT HOME(旧TATERU)の物件です。新築アパート2棟に1億5千万円を支払いました。

高所得者向けに融資を組ませてアパートを所有してもらうパッケージ商品で、当然ですがいくらレバレッジを効かせたとしても大金持ちになれるほど儲かる仕組みにはなっていません。

 

この記事では、その後数年間運用してみた感想を述べますが、新築アパート投資は以下の理由でお勧めしません。

この記事を読まなくてもプロの情報は溢れていますが、一消費者の確かな情報として参考にして頂けると幸いです。

 

プロと素人のレベルが違いすぎる

後悔しないように慎重に検討すれば良いということに尽きますが、そもそも世間知らずの会社員とプロの不動産営業パーソンでは知識や経験が違いすぎます。私も購入前に何十冊も本を読みましたが、結果的にプロの嘘を見破ることができずに信用してしまったのです。特にお医者さんは世間知らずでお金を持っているので格好のターゲットとなっているようです。

特に営業トークでこんなことを言われます。

自己資金が少なくても始められます、不労所得が得られます、最後に資産が残ります。

別に嘘ではないですが、どんな罠があるか解説します。

まず自己資金が少なくていいというのは、裏を返せば自己資金が少ないと融資する銀行としては不安なので金利は高めに設定させてもらいます、ということです。実際、私が購入したのは1億5千万円の資産ですが、35年間ローンを返し続けると何と約7000万円のローンを払う計算になります。

一方、融資を必要としないお金持ちであればこの7000万円を丸々支払う必要がありません。金持ちがどんどん金持ちになるカラクリがこういうところにあります。

 

次に不労所得なのかですが、実際何もしないで所得が入ってくるほど甘くありません。確かに日々の管理は管理会社に任せたらいいのですが、オーナーとして月次の採算管理、入退去管理、年始には確定申告をしなくてはいけません。

私のように最悪のケース、毎月キャッシュが入ると言われたにも関わらず、プラスどころかマイナスになり給与から天引きする羽目になる人もいます。さらに毎月何度も管理会社と打ち合わせをしたり、心労が尽きません。

 

さいごに資産が残るという点ですが、正直なところ、不動産会社の設計した新築パッケージ商品では35年ローンを完済するまで資産を残せない人が殆どだと思います。なぜなら途中で大規模な改築が必要であったり、古すぎて入居がつかなくなるので、購入時と同じ返済を続けることが不可能になるからです。

加えて、残ったところで建物の解体費用に数百万円かかったりと子供にも迷惑をかけてしまう可能性があります。

 

だいたいパッケージ商品

パッケージ商品とはどういうことか。

つまり不動産のプロが銀行とグルになって極限まで自分達が儲かる仕組みを作っている、ということです。そして商品は会社員に買わせることで不動産業者は在庫リスクをもちません。銀行は金利で儲け、不動産会社は管理費や入退去の際の紹介料などで儲けます。

一番注意して頂きたいのは本当に設定されている入居率が維持できるのかということです。私の場合、入居率97%は間違いないと散々説得され契約に至りましたが、その設定を達成できた年はありません。

自分の物件がいつどれだけ空室になるかわかりませんし、空室が続けば計画より前倒してでも家賃を下げることを考えなくてはいけません。基本的には元利均等返済なので毎月銀行への返済額は変わりませんが、家賃収入が計画より良くなることはなく、キャッシュがマイナスになるリスクとは常に隣り合わせです。火災や地震などの天災リスクもあります。

よって、不動産投資で成功したいと思う方は少なくともプロの作った商品を買わず、土地の選定から建物のリフォーム、販売まで全て自分でやる覚悟があった方がいいです。また、なるべく少額で初めて早く手放せる体制にすることが望ましいです。

会社員や素人にはハードルが高いですが、個人的には、土地の値段が上がり続ける海外で借金せずにやるのが王道だと思っています。

 

途中で後悔しても逃げられない

新築の場合、購入してすぐに建物の価値が下がるので少なくとも15年前後は損失なしで売り切ることは不可能です。加えて、購入時からの運用成績が悪いと買い手もなかなかつきませんし、そもそも高額の中古物件を購入できる属性の方自体大変少ないです。株式投資のように不要になってもその場で売ることができません。

不動産は購入額が大きいので、後悔したところで損切り判断してしまうと生活が破綻する方も多いと思います。また、後悔してしまった物件をずっと保有しておくというのも精神衛生上大変宜しくないです。

担当者も若手がコロコロ転職やらで入れ替わり、腰を据えた会話ができる状況ではありません。いくら怒り浸透させたところで、契約時に空室リスクがある点を了解している限り、弁護士の協力は得られません。

 

さいごに

確かな知識をつけてから投資するのは当たり前ですが、実践に勝るものはありません。まずは経験している人の話をよく聞いてから少額で投資判断することをお勧めします。

高い勉強代ですが、敢えてよかったことといえば、しっかり管理を継続することで知識と経験が身についたことです。プロも経験者とわかると変な営業はしてきません。

もしまたチャンスがあるのなら、中古物件や空き家をリノベしてシェアハウス経営なんかをやってみたいと思っています。所有している部屋の数だけ住む人の役に立てているという社会的意義も感じることができます。

さいごに、悪徳な業者は撲滅していこうと思っていますので、もしお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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