会社員は総じてコントロールが効かず理不尽なことが多いですね。伝統的な日系企業であれば、勤務時間は縛られ、会社の規則は細かく規定されています。自分の与えられた権限の中でしか立ち回ることができず、社会に大きな影響を与えるのが難しいと思うことも多いです。
恐らく、会社員の殆どは同じような悩みや不満を抱えているのではないでしょうか。先進諸国の中でも、日本人の会社へのエンゲージメントの低さは圧倒的です。
この記事では、現状に満足していない会社員の方がどうやって前向きに脱さらできるのか、私が14年間の会社員生活を終えた例を踏まえてポイントを3つ整理してみたいと思います。
プライドを捨てる
私は山口県の田舎から有名私大に行き、卒業後は割と有名な商社へ入社することができました。結果的に良くも悪くも30代になる頃まで、学歴や職歴にコンプレックスを感じることはあまりありませんでした。
然し一方で、仕事でいくら理不尽なことがあっても頑張らないといけない、周りに認められるまでは辞めるわけにはいかないというプライドが深く根付いてしまいました。
特に20代の頃は本当に仕事ができなかったのでずっと厳しい指導を受け続けてきました。例えば、会議室で怒鳴られたり、飲み会で説教ばかりされたり、意見は殆ど聞いてもらえなかったりしました。
こんなことは日常茶飯事だったのですが、世間的に評価されている会社から離れることは、頑張って登ってきたはしごを外される感覚であまりに不安でできませんでした。
然し脱サラしてみて振り返ってみると、会社にしがみついていたところで自分の成長とは程遠いと思います。プライドは大切なものですが、持っていて意味のないプライドはさっさと捨ててしまいましょう!
エリート街道を歩いている人ほど、自分の履歴書に傷がつくことを恐れて前に進めていない印象があります。周りのために人生過ごしているわけではないということに早く気づき、覚悟を決めていただけると良いかと思います。
スキルを磨き実績をつくる
一時期本当に仕事が嫌で転職サイトにいくつも登録してみたり、エージェントにお会いしたりしました。然しそこで初めて、自分の経験・スキルで現状以上の給与を貰える仕事がないことを知りました。
振り返ってみると、職歴に見合ったスキルや実績が圧倒的に不足していました。例えば、10年以上の法人営業の経験がありますが、語れる実績といえば顧客と関係を築いてきたということくらいでした。10年間何やってたの?と言われても仕方ありません。
20代の当時は本当に遊び盛りで、5年後、10年後の目標なんて全く考えず、サーフィンやスノーボードといった趣味に没頭していました。
最終的にどんな人になっていたいか、どんな生活をしていたいかという目標がなければ今何をすべきかは当然わかりません。逆に目標が明確であれば今どんな実績やスキルが必要なのか少しずつ逆算して見えてくることがあるはずです。
30代半ばになり強く危機感を持った私はインド駐在の機会を与えて頂いたのを利用して、必死に今までの遅れを取り返しました。仕事を頑張るのはもちろんのこと休みの日は経営や英語の勉強をしたり、良い習慣を続けることに執着しました。
結果的に周りの評価は180度変わり、どこに行ってもやっていけるという自信を得ることができました。
お金を貯める
次の仕事が決まらない中で、まず気にするのが生活資金です。
特にプライドが高いとわざわざ会社を辞めて給与の安い仕事をするという発想にもならないし、スキルや人脈がないと会社を辞めたところですぐに独立してお金を稼げるとも思いません。
然しそんな絶望的な状況を解決してくれるのがお金です。
私の場合、コロナ渦も貢献してインド駐在時代にこつこつお金を貯めることがでました。はじめはお金を貯めることに執着がなく、旅行でもして楽しく暮らせるといいと思っていたのですが、貯金が3000万円くらいを超えたことで脱サラしてもやっていけるんじゃないか、と思う瞬間がありました。
例えば、3000万円あれば毎年300万円の支出で10年間は働かなくても暮せますし、起業をしたとしても10年間は挑戦権があることになります。
そこからお金を貯めるのが楽しくなり、今までやっていた無駄遣いを改めることにしました。するとさらにお金が溜まっていき、会社を辞めることに対する不安が圧倒的に減りました。仕事が嫌になった時に働かなくていいという逃げ道を作っておくことは、人生を楽しく過ごすための必要条件かもしれません。
さいごに
桃栗三年柿八年、現状を変えるのにある程度の時間が必要であることは事実です。
然しステップは明確です。数年後の理想的な暮らしをイメージし、毎日必要な習慣を実行するだけです。仕事はつまらないもの、現状は変えられないものと思いこんでしまうのはやめましょう。きっと変えられます。