香港大学MBA留学 初めの1ヶ月、何とか食らいつけ

21年8月23日に香港大学のMBAプログラムに入学して1ヶ月が経ちました。

通常2年のプログラムを1年に凝縮しているだけあって、食うか寝る以外は勉強するしかない状況ですが、初めの1ヶ月の感想を記事にしたいと思います。

 

英語力について

私はIELTS6.5を何とか取得しましたが、7.0はあった方が良いです。あくまで6.5は足切りスコアであって、授業についていくには不十分と感じています。

香港大学MBAのClass2022は12カ国46名で構成されていますが、各国のアクセントやスピード、話し方の特徴、それに雑音が加わるので慣れるのに時間がかかります。

1ヶ月経ちましたが授業中のクラスメイトの質問は殆ど聞き取れません。

海外駐在経験すらあまり役に立っているとは言えません。なぜなら、日系企業にマネジメントとして着任していたこともあり、周りがスピードやアクセントを日本人に合わせていましたし何度でも聞き返すことができました。

然し、そういったヒエラルキーのないMBA留学ではそうはいきません。当然、日本人は英語ができないと思われていますが、だからと言ってわざわざ日本人に合わせて授業を遅らせるわけではありません。

TEDトークを1.5倍速で理解できるくらいのリスニング力が望ましいと感じています。

 

また、スピーキングについてもできる限り英会話で鍛えておくと良いです。

クラスは中国人がマジョリティであるものの、厳しい競争を勝ち抜いたエリートしかいないので、英語圏での大学卒業や就労経験のある人が殆どです。日本人は他国より競争が少なく、英語力が低くても受かりやすいというのは事実ですが、甘えていると入学してから苦労します。

実際、インド人なんかはGMAT700点取るのに苦労したと嘆いていますが、日本人はよほど低いスコアで受かったりしています。

 

授業について

卒業するには、1年間で必修11科目、選択7科目を取得する必要があります。1科目は3時間の授業を10回ほどやります。

事前準備としては、10〜20ページほどのケーススタディをいくつか読み、事前の質問に答えて講義を受けできる限り発言をする、という流れになります。当然、消化不良の点は復習が必要です。

それ以外にグループワークやプレゼン、課題提出や筆記試験など盛りだくさんです。ケーススタディはハーバード大で作られたものを採用することが多いですが、ACRC(Asia Case Research Center)で作成されたアジアのケース、INSEADやIMDなどヨーロッパで作られたケースなど、幅広く扱っています。

初めは一つのケースを読むのに4〜5時間ほどかかっていましたが少しずつ慣れてきました。それでも英語圏で作られたケースは読むのに苦労します。

正直、ケースを全て読んでいると寝る時間がなくなるので優先順位の付け方は必須ですが、全て読まないからと言って授業が成り立たないということはありません。然し、知見のあるユニクロのケースを扱った際も、戦略提携や出店など成功までのプロセスが細かく描かれており、洞察を深めてくれることは間違いないです。

ケースを読まずに発言するのも能力という人もいますが、折角高い学費を払って勉強しにきているので時間の許す限り準備をして臨むことをお勧めします。

私は授業にフルコミットできる体制でやっていますが、それでも全く時間が足りていません。これに就活やインターン、子育てなどこなすクラスメートもいるので信じられません。

 

グループワーク・クラスの雰囲気

香港大学MBAはフルタイムであっても年齢制限はなく、世界一と言っても過言ではないダイバーシティがあります。同じ会社に14年もいた自分は大海を知らない井の中の蛙であることを思い知らされます。

多少ビジネスに詳しいと思っている人でも周りは自分以上知っているという気持ちで臨んだ方が良いです。

具体的には、ビジネスを既にいくつも所有していたり売却済みであったり、大統領のアドバイザーを務めたクラスメートまでいます。20代の日本人が同じ経験を積もうと思っても日本にいてはなかなか難しいのではないでしょうか。

 

また、その場で周囲の意見を聞いて解を出す作業については詰め込み教育の日本人には一番困難な場面かと思います。言葉の壁はありますが周りも同じなので言い訳せず、謙虚に可能な限り学んでついて行く姿勢が大切だと思いました。

実際、自分よりひとまわり以上若い人たちが自分以上の成果をどんどん出してきます。どのようにチームに貢献できるか自分の役割を把握しておくことも大切です。私の場合だと、リーダーシップをとったりプレゼンをするのが苦手なので、誰よりも予習復習をしてメールでも何でも洞察を共有するように心がけています。

中国人がマジョリティであるのは事実ですが、MBA生となると同じ国籍であっても価値観やバックグランドはそれぞれで一人一人と向き合う姿勢が大切だと思いました。

 

れにしても、皆大きな志を持って入学してきた仲間ということに変わりはありません。

限られた時間の中で解を出すという訓練の連続なので、ストレスフルになる場面は多々ありますが、皆多様性を受け入れてベストを尽くしています。1年間同じ場所で乗り越えられたら生涯に亘り強固なネットワークになるのでしょう。

 

さいごに

MBAに行けば自信を砕かれる場面はいくらでもあるので、少なくと留学前のキャリアである程度の自信をつけていかないと精神的に辛いのでは、というのが率直な感想です。

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