香港大学MBA留学 6ヶ月目、起業家としての心得3つ

香港大学に留学して6ヶ月目が終わろうとしています。

大学の近くに引っ越し、毎日1時間のランニング→学食で食事→スタバで作業が習慣になりました。家族とは毎日朝夕電話しています。気づけば息子は2歳になりました。

残念ながらオミクロン株の影響で18時以降はお店で飲食できず、また春節前の1週間は全てオンラインになってしまいましたが、5月からのコロンビア大学への交換留学へ向けて、ようやく1回目のワクチン接種をしてきたところです。

 

さて今回ですが、昨年学んだことを少しずつ整理していこうということで、起業家の成功の秘訣について考えてみようと思います。

 

実際、私も起業志望でして昨年だけで50名近い起業家や投資家の方々とお会いしてきました。

香港の起業家の特徴としては、日本と比べて圧倒的に女性や30代以降の方が多いことです。働き盛りの香港人男性は中国へ出稼ぎに行ってしまうという歴史的な背景が高い女性比率を形成しているようです。実際、30〜40代の女性は男性人口の1.5倍ほどです。

また、あるVCによると、日本では20代の起業家が圧倒的に多いようですが、香港ではビジネスのプロフェッショナルが多いため、実務経験の浅い20代では成功しにくいという実態があるようです。

 

 
知らにゃかった。。

 

それでは、今回成功の本質だと感じたことについて、3つ整理していきます。

 

謙虚であること

一番多かったのがこの解答でした。

バリバリのハードスキルをもった超エリートを想像していた方は拍子抜けしそうですが、謙虚でない人は全員消えていった、というエピソードを真面目な顔で語られていました。

例えば、何をやっても成功しそうな天才がいたとして、明らかに周囲を見下して横柄な態度を取っていたとしたら、誰が協力したいと思うでしょうか。

何の実績もない頃は謙虚であったとしても、資金調達が成功したり、IPOしたりすると自分でも気づかないうちに傲慢になってしまうのかもしれません。

 

どれだけ成功しても謙虚であり続けることが成功の秘訣だと仰っていました。

確かに成功したらどんな人でも天狗になりそうですが、少しずつ協力してくれる人が離れっていってしまうのは容易に想像できますね。香港のように人口7百万人ほどの狭い国であれば尚更かもしれません。肝に銘じたいと思います。

 

実際お会いした起業家は、自分がどれだけすごいかと自慢気に話すような雰囲気すらありませんでした。

寧ろ、何もないところから挑戦していく勇気や周りを惹きつける人柄などに感動し、こんな人と一緒に働きたい、こういう人になりたいと何度も思うことがありました。

残念ながら会社員時代はそう思える人が殆どいませんでしたが、起業家は格好いいですね。

 

潰れないこと

当たり前ですが、キャッシュが回らなくなった時点で会社は潰れます。

謙虚であることと共通点がある気がしますが、例えば、資金調達ができたからといって毎日飲み歩いていたら、5年後も10年後も会社が存続しているとは到底思えませんね。

基本的にはリソースのないスタートアップがブルーオーシャンで自分だけ成功するというのは考えにくく、大抵は競合が20〜30社いるマーケットで戦うことになるわけです。やがて市場が成熟し、10社以下に淘汰される日が来るわけですが、そうなった時に生き残る秘訣は潰れないことです。

当然、差別化を図るため日々プロダクト改良を続けている前提ですが、いくら売り上げが競合他社と同等であったとしてもお金を大切に使ってきた方が生き残れます。

 

私はよく、アリとキリギリスの話を思い出すのですが、蓄えることができないキリギリスは厳しい冬を乗り切ることができません。この話から、もらった給料を殆ど使ってしまう人は脱サラや独立は難しいな、と思ってしまいます。

経営者はケチが多いと言いますが、裏を返せばしっかりお金の管理ができている証拠です。お金の管理ができない経営者は困ったときに投資家からも見放されてしまうのでしょう。

スタートアップはいつ売り上げや利益が出るかわからない、大切なのはビジネスが順調に回り始めるまで生き残ること、と多くの起業家が仰っていました。

 

ソフトスキル

私は営業経験しかないのがコンプレックスで、将来AIなどのテクノロジーを活用して事業を大きくしていけるのかとても心配です。

実際この手の質問を毎回していたのですが、本気で起業がしたいなら迷わずやればいい、ハードスキルがなくともストーリーを描き、投資家やエンジニアを巻き込んでチームを作ればいい、と起業家達はとても楽観的でした。

気を遣っているのか本気でそう思っているのか本心がわかりませんが、理経のバックグラウンドがなくともテクノロジーを駆使して海外展開している起業家達を目の当たりにしました。確かにスティーブ・ジョブズやジェフ・ベゾスも、正しい仲間と出会うことで成功している代表例ですね。

自分にとっては未だ長い道のりとしか思えませんが、少なくともMBAに来る前よりは多くの確かな情報に触れて、少しずつでも進んでいけそうなイメージが湧いてきました。

 

ただ勘違いしてはいけないのは、起業家達は相当な努力をしているということです。詳しく聞いてみると、50〜100人に1人しか投資してもらえない世界ですし、優秀なCTO探しとなれば投資家探し以上に苦労するようです。

但し、会社員時代より何倍も大変だがそれ以上に楽しい、というのが共通点でした。

 

さいごに

実際投資を得たりチームを作るとなると、どれだけ優秀な実績を残してきたとか、自分でプロダクトを作れるかとか、人脈がどれだけ広いかなどが一般的には注目されがちですが、成功の要因はもっと本質的なところにあるようです。

当然ハードスキルもないなりに磨いていかなくてはいけませんが、それ以上に人生を通してやり遂げたいことは何なのか、それはどのように実現できるのかを考え、やり続ける覚悟が何より大切だと多くの起業家のストーリーから感じました。

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