MBA合格後、退職宣言した時の周囲の反応とその感想3つ

約6年間志してきた香港大学へのMBA留学を実現し、14年間勤めた大手商社を退職することに決めました。当時はとある鉄鋼メーカーのインド事業会社に出向中でしたが、契約上の任期を全うした後、MBA留学をしようと思い準備を進めてきました。

20年10月に大学から合格通知を頂き、友人や家族にその旨を伝え、会社には21年2月に初めて6月末での退職希望を宣言しました。

合格前から周囲に目標を宣言しておいた方がモチベーションの上がる方もいらっしゃるかもしれませんが、私はやると言ったところで結果を出さない限り周囲は耳を傾けないし、冷笑してモチベーションを下げてくる人もたくさんいるので、妻以外誰にも努力していることを言いませんでした。

今回はそういう背景もあり、ようやく打ち明けることができたときの周囲の反応と、それに対する感想を3つに纏めます。

正直、仕事や家庭を持ちながら長年努力を続けるのは簡単ではありませんでしたし、何度も心が折れそうになりました。そして長いトンネルを抜けたときに周囲と共有できた時の清々しさは何事にも替え難いものです。

 

家族は大丈夫?

最も多かった質問はこれです。

要はお金は大丈夫なのかということなのですが、率直に言って愚問です。ビジネスパーソンとして資金調達は最も重要な準備なので、これができない人はMBAに行く資格はないと思います。お金もないのに37歳で1000〜2000万円かけてMBAに行きたい!と言ったところで家族の了解を得られる自信はありません。

サラリーマンが14年頑張ったところでせいぜい数百万円しかもってないだろう、というのが前提の質問なのではないかと思います。

私の場合、早期退職できるレベルまで現金を蓄え、不動産や株式の運用で退職後もある程度の収入が見込めます。更に大学と当時住民票のあった広島県から奨学金を調達し、900万円弱の学費はだいたい賄うことができました。(奨学金は年齢や渡航先に制限があることも多いのですが、地方創生やイノベーションを推進している自治体であればチャンスがあるかもしれません。)

資金調達の実績を作ることは、その人に提供するだけの価値があるというアピールポイントにもなるので積極的に行ったら良いと思います。

 

卒業したら何するの?

二番目に多かった質問がこれです。

これに対しては、「わからない」と答えてきました。正確には、色々とアイデアがあるが定まったものはない、という意味です。大学で影響を受けて方向性が変わる可能性の方が高いと思い、適当なことを言いたくありませんでした。

また、私が卒業した後に何をするかは、生計を共にする家族以外にとってはどうでもいいことです。

当然、MBAを受験するにあたり大学側は、卒業後この人はどの程度成功するのかを慎重に投資判断(採用可否検討)をしますので慎重に答えなくてはいけません。私の場合は起業するという主張にしましたが、なぜ起業がしたくてなぜ自分なら成功するのかを論理立てて説得できなくてはいけません。

基本的にMBAは金融、商社、メーカー勤務の方々が外資系金融や外資系コンサルにキャリアアップする橋渡しのような存在になっている中で、起業という主張を通すにはそれなりの覚悟が必要です。

それでも私は嘘の主張で入学したくなかったので正直にパッションを伝えました結果的に、アドミッショにも響いたようで清々しく入学することができました。

 

陰ながら応援しています

意外にも、こういったコメントも多く頂きました。

私が商社勤務ということもあるのかもしれませんが、どのように準備してきたのかなど、詳細を聞かれることも多かったです。

特に私の会社ではMBA留学の社費制度はありませんし、MBA留学の為の休職も認められていませんので、なかなか自分が志していることを言いにくい雰囲気はあります。ですので、多くの会社員の方が選択肢の一つとして誰にも言わず努力している、という実態が自分の思っている以上にあるのかもしれません。

他方、会社を辞めて私費留学するという選択肢がない方からも、今回の決断に敬意を示して頂けたりしました。大変有り難いコメントです。

 

さいごに

返事がなかった方の中には、「お前がMBAなんか行っても意味ないよ」と思っている方も大勢いると思います。

ただ大切なのは、周囲がどう思うかではなく、自分がとことん考えて納得した決断なのか、ということです。逆に、周囲からの意見を受けて気持ちが揺れ動いているうちは、未だMBA留学をするのに適切な時期ではないのだと思います。

そういう私も、生活にリスクを負ってでも挑戦する価値があるのかと長年葛藤が続きました。然し今のままではいけない、変わらなくてはいけない、と強く思い続けることができたからこそ掴むことのできたチャンスだと思います。

表向きは英語の勉強しかしていないような準備期間であっても、その過程で軸が少しずつブレなくなっていることに気付く時がくるはずです。努力は決して裏切りません。

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